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救命用の端艇やいかだ内からの進水方法。
非常配置表や非常時の指示に含まれているその他全ての事項など、十八項目が定められています。
当協会発行の訓練手引書は、これら十八項目を十分に満足し、多くのイラスト図を入れでわかりやすく説明してあります。、
この訓練手引書は初版以来八年間、多くの皆様に活用していただいてきましたが、今回、平成三年にソーラス条約の改正が行われ、平成六年一月一日から発効しました。
これに併せて、船員法施行規則の一部も改正され同日施行されました。
今回の改正で新たに追加された要点は、消火設備の使用方法に関する教育が義務付けられたこと。
そして、防火操線の際に実施すべき事項が新たに定められたことなどです。
これらの改正に対応するため、船員災害防止協会は、平成六年度事業の目玉として、訓練手引書を全面的に改訂し、完成させました。
改訂の主なポイントは次の点です。
防火操練の実施方法。
消火設備の使用方法。
防水操練の実施方法。
防火、防水の非常配置表例を新たに追加し、併せて、全開囲型救命艇の使用方法と、救命設備に係るGMDSS関係機器の使用方法などを全面的に見直しました。
また、混乗船に乗り組む外国人船員にも活用できるよう、英語と日本語を併記することにしました。
異なる文化や言語を持つ乗組員同士が一つの船に乗船する混乗船では、日常業務を遂行する上で、コミュニケーションが極めて重要な役割を果たしていることは、疑う余地もありません。
まして緊急事態ともなれば、指示、命令の相互意志疎通を明確に実行できることが、乗組員全員の生命を守るキーポイントになります。
本書は、このような要請にも十分答えたものであり、有効に活用いただけるものと信じています。
一方、最近、世界各地において、ポート・ステート・コントロールを新規に実施したり、あるいは強化する動きが活発化し、防火操練、総員退船訓練などで、乗組員が自己の任務、船舶の設備や機器の適切な使用に習熟し

 

 

 

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